生きる目的とは何でしょうか。
最近このことにとらわれて、何事にもやる気が出ない状態が続いています。何かを始めようとしても、そのことの目的を考え、突き詰めていくと生きる目的になってしまい、思考停止に陥ってしまうのです。
生きる目的について、結城さんなりの考えをお聞きしたいです。
僕はクリスチャンではありませんが、もちろんキリスト教的な考えでも構いません。
生きる目的は何かと問われると、三つのことが心をよぎります。
健康のこと。時間のこと。そして愛のこと。
わたし自身が「人生の目的」を考えるときは、自分の調子よくないときが多いです。さびしいとき、むなしいとき、何もかもがうまくいかないとき、お腹が空いたとき、一日中眠くて動けないとき、そして病気のとき。そんなときに「人生の目的」を考えてしまいます。
「人生の目的」というと、時間に依存せず、固定的なものが存在すると考えてしまいますが、そうなのだろうか、とも思います。実は「人生の目的」というのは、各瞬間に変化する動的なものなのではないかと考えるということ。目的が変化するというと変ですが、自分が一人の人格として、この限りなく変化する人生を渡っていくプロセス自体が、人生の目的であり、人生の成果物なのではないかということです。
拙著『Java言語プログラミングレッスン』にも書きましたが、「人生の目的」というのはその最も抽象化したレベルでは「愛」なのではないか。私たちは自分の人生のそれぞれの場面で、そして時間で「愛を実装する人生」を歩んでいるのではないか。言い換えるなら「自分にとって愛とは何か」を自分自身によって表現することが人生なのではないだろうか。
私は、そんなふうに思っています。