2019年02月11日(月)


質問

大事な人の相談事や愚痴を聞いたときに、自分のメンタルまでやられないようにするにはどうすればいいですか。

回答

私の場合ですが、相手の問題を自分で引き受けてしまわないようにしています。私はクリスチャンなので、聖書が教える神さまに問題を委ねるのが基本姿勢です。

あなたが神への信仰を持っていてもいなくても、自分のメンタルを守るための方法は、自分が相手の問題を背負わないことだと思います。相手が言ったことの内容を受け止めるけれど背負わない。目の前の大切な人が愚痴っている事実をありのままに受け止めるのは大事ですが代わりに背負うことはできません。

自分のメンタルを守ることは、相手にとっても大切なことです。自分のメンタルがやられたら、ほぼ確実に相手の負担になるからです。しっかり真剣に受け止めるけど、相手のことは相手のことなので、背負わない。まあ、その塩梅こそ難しいわけですけど。

相手の愚痴ばかり聞いていると、普通はめげます。人は、受けた分の愛しか与えることができません。人の愚痴を聞くというのは相手に愛を示す一つの形ですから、自分がどこかで話を聞いてもらうなどして愛を補給する必要が出てくるのが普通です。

私は神さまに祈り、神さまと対話することで愛を補給します。自分にやってきた愚痴を神さまにリダイレクトするようなものです。そういう相手がいないなら、なかなか難しいですね。

ともかく、相手のことと自分のことをどこかで区別する必要があります。それは二人という単位の健康管理のようなものです。共倒れになってしまわないようにすること。

それから、もちろん自分のキャパも知っておいたほうがいいですよね。いつもならしっかり聞けるけど、疲れ果てているときには無理というのは人間ですからよくあります。「今日は疲れているから、あなたの話は聞けない」と表現はさておき、互いに言える関係でありたいものですが…

とりあえずはそのくらいしか言えません。

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結城浩(ゆうき・ひろし) @hyuki

『数学ガール』作者。 結城メルマガWeb連載を毎週書いてます。 文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。2014年日本数学会出版賞受賞。

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